超楽しい地獄

オタクの独り言

はしたない女

今朝、電車で乗り合わせた女子大生が席に座るやいなや化粧を始めた。

あぁ、はしたないと私は思った。

そう思いながら頭の中に浮かぶのはいつだって彼のことである。

彼はどう思うのだろう。どんな顔をするんだろう。露骨に嫌な顔?むしろ真顔?笑うことはないだろうなあみたいな具合にずっと彼がどう思うか考えている。

私の行動基準全てが彼なのかもしれない。
ちょっと気持ち悪いかも。

気持ち悪くてきらわれちゃうかも。
あっ、私って気持ち悪がられるのとか嫌われちゃうのが嫌なんだ。

きっと潔癖症の彼だから気持ち悪い人を好きなんてありえないよね。

私は潔癖症の欠片もない。欠片くらいほしかった。生きづらそうだけど彼と同じならなんでもいいや。

同じ物でもいい同じところがほしい。
彼と同じ何かがあれば彼に近づけるって思ってるけどそんな馬鹿な話ないよね。
HermesとかChromeHeartsとか、まあ到底手に届かないんだけどね。

あぁ、どうしたら彼に近づけるんだろう。

そうこう考えているうちに化粧をしていたはずの女子大生が電車を降りていく。

そのはしたない行動で生み出した顔で街に出向くのだろうか。
その顔を誰に見せるのだろうか。

あっ、もしかしたら彼はああいう女の子を好きになるかもしれない。
だって品のある女の子が好きなんだから。
騙されちゃうんだ、きっと。普通に触れ合ったことがないから。
はしたないのが普通だから。
普通に、騙されちゃうんだ。

全部彼のことに繋げて物事を考えてしまう私も十分はしたない女なのかもしれない。