超楽しい地獄

オタクの独り言

鬱になった日。

 初めて精神科に行った。

地元から数駅離れた駅前のちょっとぼろっとしたビル。その2Fにあった。小さな待合室にたくさんの人。色んな格好の人たち。若い人もお年寄りもいた。アンケートに答える。そのあと、看護師さんから問診を受けた。自分の身長体重家族構成。家族に猫は入るのか。言わなかったけど。血圧を測った。高かった。上が160。たまに測るともっと低かったのに。待合室に戻って診察を待つ。その間はずっと犬の画像を見ていた。数時間してようやく呼ばれた。どんな感じかどうしてそうなったかを簡単に話した。退職した旨を伝えると「我慢できなかった?」と書かれた。我慢、しないといけなかったんだろうか。私の選択は間違っていたのだろうか。心がぐちゃっと音を立てたのがわかった。先生は「鬱の傾向が非常に強いですね」と言った。鬱。私は、鬱らしい。目の前がぼんやりとした。元に戻れない気がした。遥か遠くで私の夢が消えた気がした。薬をもらった。「アメル」という名前だった。少しかわいいと思った。「アメリ」みたい。「幸せになる」がキャッチコピーのあの映画。今の私に足りないもの。幸せ。生きてるだけでこんなに疲れてしまう。目が覚めるだけでこんなに疲れてしまう。ずっとずっと疲れてしまう。先生に「お化粧とかお洋服とかコンサート行くとか、楽しいことがいつも通りに楽しいと思えるようになってから仕事はした方がいいよ」と言われた。そうじゃないとまた、またきっと間違えてしまう。GWが開けたら薬が切れる。また行かないといけない。私がどん底にいるのか、まだ底に行く途中なのか。もしかしたら元に戻る途中なのか。先生にも、私にもわからない。誰にもわからない。今はただ私に戻れるように生きていたい。