私はコピー
誰かが誰かになりたい。
そう思うことは悪いことなのだろうか。
最近、
「ミスiDに出てる女の子、黒宮れいのコピーみたいな子が多い、笑える」
のようなツイートを見かけた。
それは、悪いことなのか。
笑うことなのか、と思った。
その子になりたい。
その子みたいに発信したい。
その子みたいをとっかかりにして私を見て
という気持ちが滲んでいるのではないだろうか。
誰だって最初はコピーから始まる。
それはあなたも私も同じだ。
赤ちゃんが両親の話す言葉を真似するように、
私たちもなりたい誰かの真似から始めるのだ。
私は、プリキュアになりたかった。
正確に言えば、なぎさちゃんことキュアブラックになりたかった。
なぎさちゃんは、運動神経が良くて明るくて、でも恋になるとすごく乙女。キュアブラックになれば強くてかっこいい。
私は全然違うからすごく、憧れていた。
大森靖子さんにも憧れていた。
でも、ふたりのことコピーなんてできなかった。
彼女たちには、なれないと思った。
あまりにも自分と違いすぎて、
遠すぎて、
憧れすぎて、
真似なんてできなかった。
ただ、真似することなんて多分、いくらでもできる。
真似したあとが問題なんだ。
ちゃんと私にできるか、
コピーを私のものにできるか、
そこが大切なんだと思うのだ。
だから、真似することは悪いことじゃない。
笑われることじゃない。
だから、あなたのなりたいを映して。
私のなりたいもいつか映せるようにするから。