愛しい時間。
もう夏だ。
暖かい日差し。
というより、最早暑すぎる太陽の光を浴びながら私はベンチに腰を掛けている。
耳元からはSebastianXの世界の果てまで連れてって!
スマホ越しの目線の先には、病院の建物と日の光を浴びて輝くみどりたち。
縦横無尽に元気に飛び回るすずめ。
私は、今病院にいる。
母の付き添いで定期的に病院に行くことがある。
それが今日だ。
母を待つときは大体売店のコーヒーを飲みながら外でこうして何かを書くか、本を読んでいる。
この時間がとても好きだ。
誰にも邪魔されないから。
ひとりで、無駄なことを考えたり、なにも考えなかったり、そんな時間が、大切なのだ。
最近はずっと未来について考える。
人生とか、これからとかを、考える。
最悪、就職できなくても卒業はしよう、とか。
書くことを仕事にしたいと言っても、現時点ではバズらないと仕事もらえないよな、とか。
自由になりたいな、とか。
自然は苦手だけれど芝生は好きだし、太陽も嫌いじゃない。
だから、この時間が愛しい。
年齢だけ大人になっても、心はまだまだ幼い私が、いつか完全に大人になったときも、こうやって、微睡んで過ごせていたらいいのにと思う。