泣かないことが強いと思っていた。
私は、まだ子どもだったのだろうか。
悲しかったことに私は無視を決め込むことにした。
0時を過ぎるまで何も言わないことにした。
努めて普段通りに過ごした。
それでも喪服しか着るものがなかった。
誰よりも、誰よりも、好きじゃないふりをした。
無視をした。
嫌いだと言った。
泣くことをやめた。
泣かないことが、その日に何も言わないことが他者への意思表明だと信じた。
その選択が正しいかどうかはわからない。
正しいことなど何もない。
ここは自由だから。
私の強さは、それを捨てようと誓えるほどになった。
さようなら、絶望。
もう、泣いていいよ。